「歴史が動いた」
これは、朝日新聞の見出しである。まさに、明治以降120年間続いた官僚主導の政治に「NO!]を突きつけ、戦後64年間の自民党政権にストップをかけた選挙結果である。しかし、国民は、決して民主党と自民党を比較して民主党がいいと選んだのではない。これまでの自公連立政権が、あまりにも官僚のやりたい放題を見逃し、国民に目を向けることなく政治を行ってきた結果であろう。
官僚主導は、戦後復興と経済の高度成長に大きくリーダーシップをとって寄与してきた。しかし、バブル崩壊とともにいつしか保身に走り、自民党のばら撒きや選挙目当ての政策をすすめてしまった。その結果、4696の天下り法人の設立と、12兆6000億の議会の議決を必要としない支出、2万6632人の官僚が天下りしている実態ができあがった。
小泉政権でメスを入れようとしたが、田中真紀子は外務大臣を、渡部喜美は行革大臣を結果罷免されている。麻生政権になると、自身の能力が無いため官僚まかせにし、擁護する方向に転換した。
いずれにしても、これまでの介護、後期高齢者、年金、医療、経済、雇用の問題に対して、国民の忍耐の限界が来たためだろう。麻生首相は、「積年の不満が出た」と人事みたいな発言をしているとおりである。
何分これまでに例も無く、はじめての政権交代に国民は、この結果に対して驚きと不安を持っているのも事実である。ここは、選んだ責任を自覚し、じっと見極めテイク必要がある。そして、ダメならまた変えるという民主主義を実行すればいい。しかし、自公政権が残した功罪と不の遺産は大きい。お手並み拝見である。
この写真は、民主党事務所に深夜顔を出した石原洋三郎氏と、金子恵美参議院議員である。やっと洋三郎氏の顔が綻んだ。