新しい南相馬市は、震災前の南相馬市にとらわれることなく、新しい発想と積極的な行動で市民、行政、議会が一緒になって「誰もが幸福を実感できる南相馬市」創り上げていきます。
そのことによって、返ってこようとか、住んでみたいとか住んでいてよかったと実感できることで、人口減少から増へと結びついていくと考えます。
以前に提言しました「議員定数を削減(26名を21名に)」については、今回改選で22名にすることを、議会において議決しました。また、地方自治体負担が増える可能性のある「議員年金の廃止」を提案してまいりましたが、国において廃止となりました。現在は、現職議員の議員年金はありません。平成25年度より議会と市民の意見交換会を開催しましたが、内容について検証する必要があります。また、今後は議会基本条例の制定も提案して参ります。
高齢者が安心して暮らせるようにする「高齢者地域サロン」について提案しましたが、震災のため現在は対応できていませんが、高齢化率33.3%の状況を見れば、その手立ては必要であり、さらに高齢者が何時までも元気で過ごせる環境の整備を充実し、あらたに「ぴんぴんコロリ」のこれ医者対策を提案します。また、そのための地域医療連携のあり方についても、しっかりと提案して参ります。
さらに、引き続き「障がい者の働く場の確保や雇用と人権を守る」ため、市独自の支援制度を提案します。
常磐自動車道は、震災前は26年春に全線開通としていましたが、漸く平成27年春にまでこぎ着けました。しかし、問題はこれからであり、便利になって出て行く人ばかりで入ってくる人がいなければ、ここに創った意味も薄れてしまいます。以前より外貨を獲得し、経済効果に繋がる事業が必要と言って参りました。
市長公約にもある全国都市緑化フェアの誘致は、施設整備にとどまらず、市内を花や緑でいっぱいにし、市民に潤いと安らぎを、市外からのお客様にはもてなしと感動を与えるものです。平成30年には、天皇陛下を招致して全国植樹祭が開催されることから、この時期と前後して「全国都市緑化フェア」開催を誘致し、大会開催後も民間に委託して、東北トップクラスの観光資源とし、大都市からも人を呼び、雇用と交流人口拡大を図り、地元経済効果をもたらす花と緑いっぱいのまちづくりをこれからの提案し手間いります。
中小企業は、国の礎であると「中小企業憲章」は、謳っています。南相馬市も例外ではなく、震災前もその後もこの地で踏ん張ってきたのは地元の中小零細企業でした。その中小企業を市として支援し、地域経済の発展に結びつけるため、「南相馬市中小企業基本条例」の制定を提案し、現在、官民協働で取り組んでいます。これは、行政が中小企業支援策に取り組むことを担保するもですが、同時に企業や市民の責任も発生し、市全体で中小企業の振興に取り組むものです。
お客様である市民に愛される元気な商店街を創るため、商業者と市民と行政による「商業まちづくりプロジェクトチーム」の設置を提案していましたが、震災のため滞っています。しかし、一方で国補助事業の活用で原町区の「ひばりポイントカード」事業やそれに伴うイベントが進んでいます。ポイント参加商店は30店舗程度ですが、拡大を図りお客様サ-ビスの充実で活性化に結びつける取り組みをしています。同時にまち中の安全安心を図るため、街路灯のADL化補助を実施し、防犯カメラの設置にも取り組みます。
また、中心市街地活性化には、居住人口拡大が不可欠と提唱してきましたが、今般市街地に災害公営住宅149戸、防災集団移転住宅55区画を街中に誘導し、凡そ800人の人口増が見込まれます。これをどのように活かすかは、商業者に期待したいするところです。
安心安全な子育て支援のための保育園、幼稚園の充実確保を図り、南相馬市の未来を担う子供たちの為の教育環境整備の充実については、市長公約により「幼稚園保育園の無料化」が示され、現在は待機児童が発生している状況のため、公立保育園の再開を平成27年4月より行うとこととなりました。今後、保育し不足が課題となり、対策についても取り組まなければなりません。
また、図書館を中心とした教育効果の伴う教育予算の配分(全市への司書職員の配置)についても、取り組むための検討を始めます。
陸上競技場整備については、震災時に完成しましたが、さらに全てのスポーツの振興を積極的に進め、スポーツ施設の充実による公式大会を誘致して交流人口拡大と地域経済活性化に結びつけ、また、青少年健全育成と高齢者介護予防に繋がる元気で活力あるまちづくりを実現します。
真に農業生産者のためになる農業政策を進めることを言い続けてきましたが、震災と原子力災害により、農業自体がままならぬ状況にあります。しかし、今後この地域の農産物の目玉(特産品)づくりとして有機農業の推進と、安心安全の特色ある農産物を全国へ発信することが必要です。
また、地元産食材の学校給食への導入と地元業者100%で地産地消を図ることを提唱してきましたが、風評被害を払拭するためにも安全を確認して取り組むべきで、厳しい環境に在っても前を向いて進むための政策が必要です。
私たちは、原子力災害によって人生設計を狂わされてしましました。絶対安全の神話は崩れてしまったのです。さらにこの1年間、原発を稼働しなくとも電力供給は間に合っています。これは、電力消費者の節電努力と、自然エネルギーへの転換の努力の賜であると考えます。絶対が無くなった以上、全国の原発再稼働はするべきではなく、脱原発を訴え、南相馬市として「脱原発都市宣言」を実現します。
また、先の議会においても集団的自衛権の行使反対を全会一致で議決しており、「幸福な生活」の大前提に平和が在ることからも、恒久平和を謳い、憲法制定後に一度も戦争を行わなかった日本を誇りとして、憲法9条を守る活動をして参ります。