「南相馬市議会議員会派合同会議」の広報を、南相馬市全戸新聞折込で発行しました。思い起こしてみれば、昨年のこの時期にも、「市長問責決議案を可決!」というタイトルで、発行しました。そのころと議会の状況も変化しています(過半数が執行部提案賛成議員となった)が、市長の政治姿勢と相変わらず変化や改革といったものを望まない執行部によって、南相馬市は合併したけれども停滞していると言わざるを得ません。
合併後の市執行部の対応と、市長の判断とリーダーシップについて、以下時系列にあげてみました。
①1006年1月合併後の市長選挙があり、助役の選任について、選挙前の確約が露呈。結果、旧町長らを各区の区長とする。②3月の当初予算に重点4事業の予算を計上せず、5月にこの4事業予算の臨時議会を開催。否決される方向で進んでいたが、議会が延期となり、その間に一部議員が賛成に回ったことから可決される。③9月議会において、鹿島区烏崎住民から出されていた「複合型健康増進施設(タラソテラピー)」建設反対の請願を可決。④県の商業まちづくり条例(郊外大型店の売り場面積を6千㎡とする)が施行される10月1日の2日前に、業者から開発行為の許可申請が提出され、一部職員の指摘を聞かず市長がこれを受理。⑤11月に議員の改選があり26人となったが、過半数がタラソテラピー建設反対議員となったため、12月議会中に建設取り止めを表明。⑥同じく12月議会において小高区文化公園建設事業が否決となる。⑦さらに、道の駅設置条例を継続審査としたところ、市長権限で「専決処分」とし、議会を無視し強引に事業を進める。⑧翌年2007年1月には、この市長の「専決処分」を不服として、一部議員が告訴する。⑨2月には、図書館建設の入札をCM方式(新しい公共事業の仕組み)として全国にアピールするものの不調となり、その後も2回の入札不調となる。⑩6月には、金場地区ショッピングセンター建設事業者が、北原地区に農地転用したまま事業を行わず3年以上放置していることが明らかになるが、金場地区について市は推進を図る。⑪金場地区ショッピングセンター建設については、10月5日に農地転用許可がおり、その後1ヶ月半で建築確認申請がおり、国のまちづくり三法見直し法が施行される11月31日の2日前に業者は、辛うじて着工する。⑫12月議会において、鹿島小高両区の区長に最後通告をしたことが明らかとなり、記者会見で退職職員を配置すると発言し、小高区市民から猛反発を受ける。⑬同じく区長廃止条例を議員提案するも、質疑中に取り下げる。⑭12月議会に提案された企業誘致のための日立工機さんの土地購入については、平成17年6月議会において鋳物廃棄物などがあるため、処理に1億円程度かかるといっていたものを、およそ4億8千万円で購入造成し10年返済とするため5億4千万円の起債(借金)なる。などなど、市長は、問題発言で物議を醸すこともしばしば。
これからの南相馬市が、どこに向かって進もうとしているのか、残念ながら見えてきません。これは、議会にも大きな責任があるといえます。しっかりと議論をして、政策と予算執行が市民のためとなっているかを常に念頭において判断していかなければなりません。